茶道からのローン人生

20代のころ銀座のホステス時代に、職場の同僚に誘われて、茶道を習うことにしました。

習い事としては古臭い気もしたのですが、そろそろ結婚を考える年齢だったこともあり、変にはじけた趣味を持つより、男性受けがいいんじゃないかな、と思いました。

うるさ型の母も賛成してくれて、幸先よい滑り出しでした。

お茶の先生は気さくな中年女性だし、同じ日におけいこに来るのは、先輩格の同僚をはじめ、似たような職種の同世代女性ばかりだったので、楽しかったです。

おけいこは真剣にやりますが、ひと息入れるときは、ぐちや噂話に花が咲いて、アットホームな雰囲気でした。

お月謝も、そんなに高くはなかったです。

ただ、続けるとなると「着物」が必要でした。

日常のおけいこはスカートにソックスですが、初釜などの行事のときは、やはり和服でなければいけません。それも、内内ならばウールの着物や浴衣でいいのですが、流派の集まりなどに出席するときは、小紋・付け下げ、もっと格式の高い茶席に出るときは、紋付でなくてはならないのです。

つまり、茶道に身を入れるということは、一通りの着物を持つ、ということでもあります。

誘ってくれた同僚は、講師・教授の免状まで取って、退職後は茶道教室を開くという野心を持っていました。

だから、いい着物もたくさん持っています。

やはり、いいものを着こなしている人を見ると羨ましくて、私も着物を買うようになりました。

私が利用したローンだと、たとえば30万円の着物と帯のセットを購入すると、毎月2万円ずつ返済して2年半くらいで払い終わります。

でも、2年も3年も、一着の着物ではいられません。季節が移れば、袷から単に衣替えしなくてはなりませんし、お茶会にいつも同じ着物で行くのも、恥ずかしいですよね。

そして、払い終わるかな、というころになると、呉服屋さんが上手に勧めてきます。

私の母は、自分が着物など持たずに嫁いできたもので、代理戦争でもするみたいに、私に「これ、いいよ、買ったら」と煽るのです。

こうして、私は、つねに着物のローンを数万円、抱えていることになりました。

※私の利用したローン・・・風俗嬢でもお金を借りることができる?どうすれば審査に通るの?

結婚して郷里を離れるまで、このサイクルは続きました。遠方に嫁いでしまうと、茶道との縁も切れました。何年もローンを払ってきた着物たちは、今となっては「たんすのこやし」です。

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